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「東芝の命運、外部トップに CEOに車谷氏 企業統治改革を託す」の行方が気になる。

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「東芝の命運、外部トップに CEOに車谷氏 企業統治改革を託す」の行方が気になる。

 東芝の行く先が気になっている。

 というのも不正会計が発覚するまでは2008年の経済危機、俗にいうリーマン・ショック後、日本のエレクトロニクス系企業の中でまさに「リーディングイノベーション」の代名詞のように日本経済新聞がとりあつかっていたからだ。

 余談だが「Leading Innovationって何ですか?」のページは現在なくなっている。「ページ移動の案内」というページタイトルにはなっているがどこに移動したのかは不明だ。

 わたしの記憶が間違っていなければ、日本経済新聞では東芝が当時行っていた「選択と集中」の戦略を絶賛していたように思う。コーポレート・ガバナンスに関しても社外取締役を積極的に採用して素晴らしいといった論調でとりあげられていたように記憶している。

 ちょっと見返してみていたが「企業統治(コーポレートガバナンス)が進んでいたはずの東芝(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO89588960S5A720C1I00000/)」と書かれている記事をみつけたので、おそらくわたしの記憶違いではないだろう。

 まあ、何がいいたいかというと日本経済新聞にかぎらないがメディアの報道などいいかげんなものだということだ。なのでなんでわたしが日本経済新聞で自分が気になった記事を短くてもコメントつきでブログに書き残しているかというと、企業の世間評を書き残しておくと、のちのちにおいてその評判が好転したにせよ悪転したにせよ、面白いかもしれないなと思ったからだ。

 少なくとも東芝については日本経済新聞の手のひら返しがおそろしいほどに見事に炸裂した事例のひとつである。そういう観点もあって冒頭に書いたとおり、東芝の行方が気になっている。

 閑話休題。そんな東芝のトップが改めて交代となったそうだ。「元三井住友銀行副頭取で、現在は英投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズの日本法人会長を務める車谷暢昭氏(60)を会長兼最高経営責任者(CEO)に迎える」という。

 企業人事というのは結構事細かに新聞には載っているものだが、アウトサイダーからするとその人事が適当なのかそうでないのか正直よくわからない。今回の東芝のトップ交代人事も正直、わたしには適切な人事なのかどうかはよくわからない。

 「3年ぶりの外部トップとして、なぜ車谷氏が選ばれたのか。」がやはり気になるところであるが、記事中に記載があったので下記に引用しておきたい。

53年ぶりの外部トップとして、なぜ車谷氏が選ばれたのか。土光氏のような技術者ではなく、銀行マン。ただ「銀行出身だからというわけではない」(綱川社長)。半導体事業を予定通り売却、事業を再構築し財務強化を主導することだけが役割ではない。原発事業の存続と、経営の安定が課題だ。
同じ三井グループ系列の旧三井銀行出身の車谷氏は副頭取を辞めた17年春にも東芝に移籍する噂が出た。それは、東京電力の経営再建に関与した経験があったからだ。
11年3月11日の東日本大震災発生後に起きた東電福島第1原子力発電所事故。その後、急浮上した東電の資金繰り問題で車谷氏は銀行団のとりまとめに奔走。東電の再建案作りでも経済産業省や金融庁の「裏方」として動いた。官邸や与野党、財界に張り巡らした人脈も豊富。経産省などから、東芝でも複雑なしがらみを解きほぐせると見込まれたようだ。
車谷氏の銀行員時代、業界には再編の嵐が吹き荒れた。三井銀がさくら銀行になっていた1990年代後半、金融システム不安で経営危機に直面し、旧住友銀行と合併。三井住友銀行時代も竹中平蔵金融担当相(当時)が迫る不良債権処理の圧力に対し、様々な資本増強策で乗り切った。 三井住友銀を中核とする三井住友フィナンシャルグループの国部毅社長は企画担当時代、長く上司だったが、今回の東芝人事は国部氏が送り込んだものではない。銀行を退職して丸1年。豊富なネットワークを持つ車谷氏が自らでたどり着いたポストといえそうだ。

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26896920U8A210C1EA2000/

 「原発事業の存続と、経営の安定」を期待し、かつ、その課題を解決できる人物であると見込んだからといったところだろうか。

東芝は増資などで2期連続債務超過という最大の危機は乗り越える見込み。だが半導体メモリー事業売却の後、収益を稼ぐシナリオが見当たらない。リストラ費用を差し引くと18年3月期にメモリー事業抜きの営業損益は0円となる見通しだ。

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26896920U8A210C1EA2000/

 東芝の経営に関しては半導体メモリー事業売却の目処がついたことでギリギリのところで上場廃止を免れたというわたしは認識でおり、上述のとおり「収益を稼ぐシナリオ」というものが今後あるのかというと、そもそもほとんどの事業を外部に売り払ってしまい、何が東芝にのこっているのかがよくわからない。

 東芝が何の企業となって存続していくつもりでいるのか、それもまた個人的に興味がつきないところである。

東芝が何の企業となって存続していくつもりでいるのか、それもまた個人的に興味がつきないところである。

 最後に東芝次期CEOが都内で記者会見を開いた際の主なやり取りも公開されていたので特に気になった部分を引用し、記録しておきたい。

――東芝の状況やガバナンスをどう見るか。
車谷氏「東芝は各部門が非常に強いが、全体を統括するラインとのバランスに問題があった。今まさに綱川社長らと取り組んでいる。私なりに何が必要なのか考えていきたい」
――収益向上にはどのような施策が必要か。
車谷氏「資本増強、事業ポートフォリオの見直し、企業風土改革が課題と考えている。不良債権処理で20年にわたりポートフォリオの見直しに携わってきたし、課題に対し逃げずに対応してきた。厳しい環境の中でしか成長できず未来も見えてこないと学んだ。東芝でもこうした経験を役立てたい」
――原子力事業についての考えは。
車谷氏「外部の立場でも問題があると認識している。これから内部に入って社長や担当役員と議論したい」 ――外部から経営トップに就くと会社になじむのが難しい。
車谷氏「組織に所属していない人が重要なポジションに入ると違和感は当然あると思う。腹を割って話をし、信頼してもらうよう最大限努力する。人間性を含めて、すべてをかけて東芝になじめるようにしたい」

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26918190U8A210C1TJ2000

 収益向上および原子力事業については今後どのような動きが出てくるのか、何か動きがあったときにこの会見のやり取りを見返したりしつつ気に留めていたい。

(了:何気に2015年5月に東芝不正会計が発覚したようであるのであと3ヶ月もするとこの事件も丸々3年経つらしい。全くなんということだろう)。

参考: