ついに文庫になったことと、ハリウッド版が上映されたことをきっかけに読むことにしました。
※基本的にハードカバーでは読まないんですよ。高いから。
本作の魅力は下巻の巻末にあるミステリ研究家の小山正氏の言葉を借りるのが適切だと思うので引用させてもらうと、
主人公が扱う事件も、アガサ・クリスティーなどが得意とした閉ざされた孤島というクラシックな設定を大規模に拡大し、スケールの大きな不可能状況下で起きた消失事件であった。そればかりか、死者からの贈り物、暗号解読、連続殺人、見立て殺人等々、ミステリ趣味が次々と描き出される。一冊のミステリの中にこんなにネタがが詰まった小説は読んだことがないぞ。
まさにこのとおりです。
わたし個人的には上巻の内容は読むのが結構苦痛だったのですが(ポジティブに解釈してほしいのですが物語の核心に至るための複線が長いのです…)
下巻に入ると面白さが加速しました。
副題にもなっている、ドラゴン・タトゥーの女、リスベットが本格的に活躍しはじめるからです。
ドラゴン・タトゥーの女、リスベットの存在に惹かれる人はきっと多いのではないかなと思います。
パンクなファッションに身を包み、画像記憶ができる、ハッカーだなんてこんな魅力的な女性ほかにいないでしょう(マトリックスのトリニティくらい??)
ちなみにもし、日本人でリスベットをキャスティングしろといわれたら、わたしは間違いなく木村カエラを起用しますよ。
Samanthaのときのジャケットがそのまま、わたしの中でリスベットのキャラクターにマルはまりだからです。それでは、次にはまんをじして、スウェーデン版の映画を観たいと思っています。
2部の火と戯れる女も読み始めたので、今後のさらなる展開が楽しみです。※原作者のスティーグ・ラーソン氏はすでに亡くなられてしまっていて、本来6部作だったはずの3部作で終わっているそうなのですが、どのような終わり方になっているのかに興味があります。3部で一応は区切りがついているそうなんですけどね。