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「実力大競争時代の「超」勉強法」の読書メモ

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さすがは野口悠紀雄教授である。
昨今の教育、就職、ビジネスをとりまく状況を的確に説明、大意において反論できる余地のない一冊だった。
生涯学習を行っていく上で、次の勉強に対する考え方は大変助けになる。実力大競争時代の「超」勉強法

  1. 社会人になってからの勉強でもっとも重要であるのは、勉強すべき対象を敵と思わないこと
  2. パラシュート勉強法という考え方。
    麓から一歩一歩山に登るのではなく、飛行機でつれて行ってもらい、山の頂上にパラシュートでおりよう、という定理、公式の大意を把握し、活用するという考え方。
    あまりに効率的だからといってパラシュート勉強法を後ろめたく感じる必要はない、パラシュート勉強法で勉強しているとそれだけでは満足できなくなる、そして自発的に定理、公式を証明したくなる

あえて私が考えを異とする点を記録しておくと、それは以下の2点。

  1. 理系の楽しさを感じられなかったとしたら、それを伝えられなかった教師の責任という考え方
    私は勉学の興味をもつもたないは個人の責任だと思っている。理想としては教師に学問の楽しさを生徒に伝えてくれることを期待したいところだが、職業教師と化している昨今の教師にそれを期待することは酷だと考える。
  2. ゆとり教育悪しの考え方
    私はゆとり教育の理念そのものは悪かったと思っていない。なぜなら、その理念は学ぶ者の自発的な好奇心を優先し、1% の天才を創出できればよいという考え方だと思うからだ。実際、ゆとり世代と呼ばれる人をゆとり以前の人材と比べたとき、優秀な人はより優秀(英語も出来、専門性も十分)であると感じる。ゆとり教育=ダメというのはあまりにも短絡的だと考える。ただ、ゆとり教育は、優秀とそれ以外との間に大きな隔絶を生む前提の教育の仕組みというだけなのだ。もし、ゆとり教育について責められることがあるとしたら、その影響をきちんとモニタリングしカイゼンできなかった推進者であって、その考え方そのものではないとというのが私の見地だ。

以降は、私の読書メモ。

2011/04/28 12:26:31 実力大競争時代の超勉強法
人間の悪徳の源ははただ二つ。怠惰と迷信である。
人間の美徳の源はただ二つ。勤勉と知能である。
→戦争と平和、トルストイ

1.就職大競争時代が始まった

就職戦線に大地殻変動

パナソニック新規採用の8割は外国人
2011 1390人中1100人を海外採用
海外売り上げ比率を高めるための施策

多くの企業が幹部候補生に外国人を採用

東芝、ソニー、ユニクロ、ローソン、楽天
知識労働者の供給面で中国が日本の競争相手として立ち現れた
中国の大卒 09 611 万、日本 54万

外資化した野村

グローバル型社員というあらたな職種
日本国内の株価の動きが不活発であるため、国内の証券業務は伸び悩んでいる
日本国内では間接金融(企業に対する資金供給が銀行の貸付によってなされる仕組み)が中心なので、証券業務が米英のようにのびない
アジアでは伸びる
アジアに進出すれば、日本国内では行うことができなかった投資銀行業務を展開出来る
→ただし高い専門能力をもった人材が必要
2011/04/28 12:42:37 20まで。

2011/04/28 15:50:28 超勉強法

過去最低となった大学卒の内定率

201101 過去最低の68.8%
企業はすでに雇用している従業員を解雇するには様々な制約が伴うため、解雇できないことが多い。
新規採用にはそういった制約がない。

今後悪化することはあっても、改善することはない

日本の製造業は海外移転を加速している
→急激な円高の進行がとまらない
→国内生産では利益を出せない

国内雇用を自国民で独占できないのは当然のこと

OECD, international migration outlook 2010
総労働人口に占める外国人労働者の比率
日本は異常に低い

日本企業の外国人新卒採用はこの状況がこれから大きくかわることを示している
就職氷河期の再来ではなく、就職大競争時代のはじまり

中国 80後世代は日本人の強力なライバル

1人っ子政策の時代に生まれた
わがままで自己中心的。公共意識に欠けると否定的に評価されることが多い反面、中国で本格的な教育を受けた最初の世代。
2011/04/28 16:03:12 28 まで。

2011/05/09 11:57:04 超勉強法

2 グローバル化の波に溺れるか、それとも飛躍するか

外国人採用は人材多様化のため

最近の中国の大学卒業者 600 万人超
すべてが就職することはできず、慢性的な就職難
蟻族

新卒だけの問題ではない

企業内失業の推移
日本企業は膨大な過剰従業員を抱えている
労働人口6689万人に対して、528-607万人の過剰労働力

外国人の参入は、日本全体の観点からは望ましい

高度知識労働の分野における中国からの影響

3. 大競争時代に必要なのは、実力をつけるための勉強

これまでの勉強は学歴取得のためだった
実力獲得のための勉強が必要になる

アジア地域で業務を展開したいから外国人を雇うとかんがえているのではなく、外国人の方が日本人より役に立つと考えている企業が多数あるという現実
日本の会社なのだから日本人を採用しろという甘えは通じなくなってきている

英語が必須の道具になる

採用出来る人材の幅が広がる

数学と問題解決能力も必要

英語は少しも特殊な技能ではないことに注意しなければならない

お手軽勉強法では対応できない

実力をつけることが大切。
お手軽勉強法がもてはやされるのは、未だに勉強が試験の道具としか考えられていないため
何を?
どの様に?
どの様に継続するか?

グローバル化時代に飛躍する手段が勉強
1章のまとめ

新規採用で日本人よりも外国人を優先的に採用する日本企業が増えてきた
これは、現地業務展開のための要員確保というよりは、社員を多様化することが目的。
本社採用の幹部候補生。
こうした時代においては、必要とされる勉強の内容も大きく変わる。勉強を通じて実力をつけることができれば、雇用のグローバル化の飛躍のチャンスとすることができるだろう。

第2章 かつて勉強は学歴取得のための手段だった

1.シグナルとしての学歴とは?

一流大学が成功の必要条件だった

戦後日本社会における成功者=大組織の中で昇進した人たちのことだった
企業が応募者を絞るためのシグナルとして学歴を利用してきた

大学名が重要なシグナルだった

大学進学率等の推移、学校基本調査
大学進学率は継続的に上昇してきた→大学全入時代
これまでの日本社会においては、大学に入学した後の勉強はあまり重要ではなかった
仮に、労働市場が流動的で企業間の移動が頻繁であれば、入社時以降にも転職・再就職の際に新たなシグナルが必要とされる
企業の内部では、その人の能力や成果は日々の仕事の中で詳細に観察され評価されるため、シグナルはいらない。

大学も仕事に役立つ内容は教えなかった

大学の側からみた場合
→大学における教育自体は重要ではない
→形式的に授業をしておけばよい
→受講生が数百人というマスプロ授業となった
→密度の高い授業は難しい
→文系学生はなおのこと、専門的なスペシャリストではなく、ジェネラリストとなった
大学はスクリーニングのための機関

休講を喜ぶ日本の大学生

勉強をするために大学に行っているのであれば、怒ってしかるべき。
授業料は講義のために払っている

2. 学歴社会は否定すべきものか?

学歴はもっとも公平なシグナル

学歴がシグナルとして用いられてきたのは事実であって、それが正しいとかよかったという評価ではない。
学歴主義批判の根拠は弱い
学歴は望めば、そして努力すれば誰にでも手に入れられる
→出身階層や身分やコネよりもずっと公平な指標
二世、三世議員がまかり通る政治の方がよほど不公平

学歴にかわるシグナルは見出しがたい
勉強する機会を奪うのは、最大の悪

現代の日本では、例外もあるだろうが、それを望み、そのために努力をすれば、学歴は誰にでも手に入れられる状態にある
→公平な指標
昔は、家庭の経済的理由等で、学歴を得たくても得られない状況があった
役に立つとその環境下では不公平
2011/05/09 12:38:42 62まで

2011/05/10 11:46:35 超勉強法

勉強の成果は能力に規定されるか?

大学入学に関する限り、生来の能力は決定的な要員ではないという主張
入学試験では格別特殊能力は要求されていない
入試問題には必ず解がある

アメリカが学歴社会ではないと思っている人に

[ ]金融大狂乱
[ ]パワーエリート
[ ]ベスト&ブライテスト
アメリカ社会が学歴社会になるのは不思議ではない
転職の機会が多いからシグナルが日本よりももっと大きな意味をもつ
最近ではロースクールやビジネススクールといった大学院レベルの教育機関での学歴が重要なシグナルになってきている
日本のエリートは世界に比べたら低学歴と言える

3.学歴社会のどこが問題だったか?

早すぎる選別時期

スクリーニングの時期が早すぎる
受験戦争が中学から始まる点
中学生では問題意識はもてないし、親の意図、所得に大きな影響を受ける
日本でもシグナル変更のために大学院を使うことは出来る。特に専門大学院。
いったん卒業してから、働きながらかようという手段

受験秀才がかならずしも成功者になれない理由

丸暗記主義の受験勉強
真の問題は、解くべき問題がはっきりした形で与えられていることにある
かならず答えが存在する
現実の世界ではかならずしも答えは存在しない
問題そのものがわからないこともある
問題がわかっても答えはないかもしれない

受験勉強になれると忘れてしまう

入学試験に合格するだけでは不十分になった

入社すれば一生安泰はなくなった
一生の間に何度か転職する可能性がある
転借の際には、卒業大学名はたいして役に立たない

転職の際のシグナルが必要となった
→実際に仕事で使うことのできる実力

4. 成功に関するアンナ・カレーニナの法則

成功者は誰も似ている

アンナ・カレーニナの冒頭
幸福な家庭はどれも似ているが、不幸な家庭は様々だ
ジャレド・ダイヤモンド
家庭が幸福であるためには、様々な条件をすべてみたす必要がある
不幸になる原因はいくつもあり、その一つでも該当すれば不幸になってしまう
成功者は似ているが、失敗者はさまざまである
成功者が満たすべき条件は、勉強

勉強は必要条件だが、十分条件ではない

牛後となるも鶏口を目指すなかれ
尊敬できる敵はあなたを引き上げるが、尊敬できない敵は、あなたを引きずり落とす。どのような競争相手を持つかは、成功の諸条件のなかで重要な位置を占めている
失敗の十分条件
勉強しなければ、失敗する

政治家や起業者でも例外はあった

大学卒というシグナルはあらゆる分野で成功の絶対必要条件ではない
シグナル獲得の努力は、かならずしも大学受験ではない

第2章のまとめ

学歴は能力をかならずしも正しく表すわけではないが、能力との相関がある。そして、公平なシグナルだと評価することが出来る
これまでの日本社会ではそうだったが、就職大競争時代における勉強の内容は、これまでのものから大きく変わる

第3章 シグナルから武器へ

1アンナ・カレーニナの第二の法則

幸福な家庭は、時代が変われば変わる

成功法則は時代によって変化する

成功の条件としての勉強の内容が変わる

勉強はシグナルとしての学歴を得るためのものから、プロフェッショナルの武器を得るための手段へ
勉強の目的は、シグナルと武器の獲得の2つ。

2 戦略が重要になった

戦略とは何か

戦術と戦略の違い
戦術
大枠での方向付けが与えられている場合に、その下で日々の仕事をうまくこなすための方法
効率化、カイゼン、適切な管理
早く走るための手段
戦略
追求すべき最終目的にかかわる決定
正しい方向に走ること
企業なら経営ビジョン、ビジネスモデルの選定

IT革命で破綻・消滅した企業と発展した企業

戦略の重要性が増したのは世界が変わったから
Free経済で生き残れるか?

金融危機で消滅した金融機関と生き抜いた金融機関

戦略の差がもたらしたこと
消滅した金融機関は例がいなく、無謀なリスク投資を行っていた
カイゼンだけでは不十分、選択と集中が重要

日本には戦略がなかった

これまでの日本は何をすべきか明確だった
→先進国に追いつき追い越すこと
追い越したらどうするかがなかった

経営者の仕事は戦略を考えること

戦略決定には勉強が必要
経営トップがそうした知識をもたなかったことにより破綻した企業の代表としてエンロン
エンロンが開発した先端的事業のなかには、天候デリバティブなど有意義なものもあった。問題派それらを適切につかえなかったこと

個人も企業に頼らず荒海を泳ぎ切る必要

もはや一生安泰はない

経済危機をチャンスにできる人とピンチに陥る人はどこが違うのか

勉強するかしないか
勉強しているかしていないかは、電車の中を見るだけで一目瞭然
新聞や書類に目を通している人がいる一方、スポーツ新聞をよんだり、ゲームにふけるモノがいる
どちらがチャンスをモノに出来るかは一目瞭然

3. 武器として使える実力とは何か

何を勉強するか

仕事に役立つ勉強は明確ではない

勉強で獲得すべきは、伝達力と問題の発見・解決力

伝達力
日本語と英語
問題の発見・解決力
指示まち人間ではダメで、何が問題でどの方向に進むか、何をやるべきかを明確にすることが必要

上位の仕事ほど問題解決の比重が高まる

4.学校の勉強するかとは違う勉強が必要

問題解決能力は学校教育では身につかない

問題解決において重要なのは、
問題は何か発見すること
その問題に正しい解き方も、正しい解答も無い

実務教育なるものは、実務に役立たない
企業内の訓練では不十分

戦略決定のためには、過去の成功法則を見るだけでは不十分。
過去の成功体験に固執すれば、失敗する可能性が高い。
日本企業の多くの失敗の要因は過去の成功体験に縛られすぎていること

2011/05/11 11:44:20 超勉強法

第4章 英語と数学はどんな仕事にも必要

1. 英語を使えず世界で孤立する日本
ますます進む英語の世界語化

世界各国における英語化の進捗に比べ、日本は以上というほどに遅れている

英語を公用語にする会社があるのはなぜか

英語を公用語にすれば、世界の優秀な人材をリクルートできる
そして会社は発展する
これまで英語なしで仕事をしてきたから、これからも必要ないは誤り
学生が英語で授業を受けたくない理由
目的が学歴取得のためだから
ほかにも、
日本語ですら難解の講義を英語で聞いたら余計にわからないということがあるが、
→これも誤り
→翻訳しようとするからいけない。英語は英語のままで解釈できるようになればよい

ビジネス英語が1500語でできない理由

大学受験で必要な語数は5000
仮に1500語の範囲内で自分の意見を伝えたとしても相手から語彙が少ない人間。能力の低い人間と評価される危険。
:シンプルイングリッシュの方がきちんと意図が伝わると私は思っている。この意見には反対。
ハリーポッターを聞き取れない
イギリス英語

実務で使う英語は学校英語と違う

英語の議論を聞けることが求められる
文法的に正しいか、発音が正しいかは関係ない

ビジネス英語で重要なのは専門用語

専門用語や専門的な表現
:ここも反対の意見。もちろん、知っているに越したことはないが、言い換えができればよりよい。専門家同士でだけでビジネスは成り立たないのだから。
日本人の側に仕事で使う英語が必要という認識がない
→英会話学校で日常会話だけをならう
:そういう人は多いのだろう。だから、実際に、英会話学校に通っているはずなのに英語だけの会議の場にでると途端に何も話せなくなる人が多いのだろう。

2. 電車の中で2年間勉強して英語をマスターしよう

電車の中でリスニングの訓練

録音した英語を通勤電車の中で聞く。その訓練を2年間続ける。
英語のリスニング訓練は自分一人でできる
教材も自分で作れる
英会話学校や個人教師の指導が必要。高価な教材が必要というのは、供給者の論理。
###
興味がある分野のニュース解説をiPhoneを使って聞くのが一番良い
FENのニュースを録音して電車の中で聞く

話すための訓練を聞くことで行う

###正確に聞くことが出来れば話すことはほぽ自動的にできる
ただし、公演や研究発表で話すためには訓練が必要
公演で使う英語は公演で学び、会議で使う英語は会議で学ぶ
英語を書くことは難しい
書類や論文は特に。
ネイティブにチェックを頼むのが一番よい

アメリカのテレビ放送をインターネットでみる

### MSNBCを推奨
Nightly News

あと二年間勉強すれば、完全に英語を使える

外国語を支障なく使えるようになるために必要とされる勉強時間は4000時間程度とされている
→通勤時間が2時間なら2年間で1000時間
残りを自習時間で賄う
###英語は味方であると考えることが大切

意欲があれば、学習は自動的に進む
意欲のあるなしは、30年間では決定的な差となる

3. パラシュート法で数学を征服しよう

Mathematics is language.

サミュエルソンの言葉
数学を使うというのは、数学の定理をつかうということ
数学は武器
サミュエルソンのことば
数学を知らなくとも経済学で成功出来る。また、数学を知っているからと言って、経済で成功するとは限らない(数学は必要でも十分条件でもない)。しかし、数学を知らなかったことから生じる心理的な圧迫感は無視できない。年をとるにつれて数学を勉強しなかったことを後悔するようになる。そして、劣等感を覚えて理論の分野から撤退したり、数学など必要ないと大声で強調するようになる。数学を知らない人ほど、その力を過大評価してしまう
###知らない人ほど理論のチカラを過大評価する

数学嫌いは教師のせい

文系で必要とされる数学は理系で用いられる数学と同じがでない
線形代数や確率が中心
数学嫌いになったとすれば、そうなったのは、自分の能力がなかったからではない。教師が数学の面白さを教えてくれなかったからである。
:ここは、学校の教師に楽しさを教えてくれることを期待するほうがおかしいと思う。そもそも、本当に数学に魅力を感じている人間は数学の教師になる道を選んでいないと思うから。

パラシュート勉強法でファイナンス理論の数学を征服する

[ ]超勉強法
百科事典を使って数学を勉強せよ
→いまや同じことがネットを使ってできる
CAPM の公式
証明は難しい
意味の理解は大雑把に可能
収益率の変動が市場の平均より大きな資産は、高い平均収益率を要求する
→ハイリスクハイリターン
実務においては厳密な証明は理解できなくとも、この程度の理解で公式を使うことはできる
→そして実際のデータを用いて計算ができることが重要
ファイナンスの基本定理
資産が価格付けできるためには、どのような条件が必要・十分か?
→取引されている資産の価格が無裁定条件をみたすこと
→無裁定とは、ゼロの投資資金で確実に利益があげられる取引が可能なことである
→ある資産の価格が極端に高く、別の資産の価格が極端に低いような状態は均衡ではあり得ない

ユーザーの立場から数学利用法

パラシュート勉強法
麓から一歩一歩山に登るのではなく、飛行機でつれて行ってもらい、山の頂上にパラシュートでおりよう
###最終段階の結論だけを知り、それを応用しよう
:ようは公式、定理の理解をし、応用しようということだね

経済学もパラシュート法で勉強した
あまり効率的なので後ろめたく感じてきたが…

程度の差はあれ、多くの分野でパラシュート勉強法は用いられている
パラシュート勉強法で勉強しているとそれだけでは満足できなくなってくる
→自発的に証明したくなる
###人間の理解は、高い段階に立った時に高められる
2011/05/11 12:40:00 148 まで

2011/05/12 11:47:55 超勉強法

4.どうすれば勉強を継続出来るか

継続のための方法論こそ重要

ゲーテ
訓練、訓練、訓練。訓練が巨匠を作る。天から降ってきた巨匠はいない。
継続のためにどうしても必要なのは強いインセンティブ

立身出世主義で勉強するのは悪いことか?

勉強を進めるためのインセンティブの基本は向上心
真理の追求を目的として勉強をしている学者を別とすれば、普通の人は実利的な目的で勉強している
→功利的でもよいではないか

具体的な中期目標が必要

できれば、数年間で達成できるものがよい
→2-3年
ただし、資格取得や試験に通ることは最終目的ではない
資格そのものが役に立つかどうか疑問であることが多い
牛にひかれて善光寺まいりでいうところの牛が資格

英語、数学、先端金融、PCは、敵か味方か?

###社会人になってからの勉強でもっとも重要であるのは、勉強すべき対象を敵と思わないことだ
使えるようになることで、強い味方を手に入れることができると考える

教えること、本を書くことは、強いモチベーション

知識を増やしたければ教えよ、は正しい
本を書くことは強いインセンティブとなる
→ブログだっていい
人に見せたいから、あるいは自慢したいから勉強するというのは実際には重要なことである
そういう機会を自分から作り出したってよい

どうやって勉強の時間をつくるか

隙間時間だけでは限度
余計なことは切り捨てる必要がある
→ゴルフなどの付き合いから得られるものは薄れてきている、など。
勉強をするのに遅すぎることなどない

第5章 求められるのはソリューション

1.これまでの問題解決法は、単純模倣

モデル思考法こそ最強の問題解決法

個人も企業も常にソリューションを求められている
モデル思考法の紹介

皆で渡れば怖くない?

皆と同じことをする、つまりは付和雷同
失敗しても責任を取る必要はないという考え方
日本の組織における評価は減点法
成功しても評価が高まるとは限らないが、失敗すれば確実に減点される
ゆえに同じことをする
###言い訳をすることを最優先した行動様式
金採掘者を掘る
→人と同じことをするのは失敗の始まり
カリフォルニア、19世紀

過去の成功例を繰り返す

付和雷同法の一種
成功したことであれば、成功するだろうという考え方

これまでのビジネスを惰性的に続ける

新しいことはどういう結果になるか分からないから、手を出さない

先行墨守主義

外国ではどうなっているか?

高度成長期の日本の制度、ほとんどは欧米諸国のコピー
→現に存在しており、うまく機能している仕組みなら、日本に導入しても大丈夫だろう
外国模倣型思考法においては、…では、という言葉が頻発する
→出羽の上

単純模倣法はもう使えない

これらの方法は
1. 過去に成功した方法はこれからも成功する→アンナ・カレーナの第二法則は成立しない
2.外国で成功したことは、日本でも成功する
ことが前提
しかし、模倣法が機能する条件はすでに失われた
→日本は欧米諸国に追いついてしまった

インチキ思考法やインチキ成功法を見破るのは簡単

具体的な成功例を示して欲しいと要求すればよい

人はなぜインチキ成功法に騙されるのだろう

世の中にただのランチはない
うまい話は全て眉唾
そうしたものを探すくらいなら勉強に時間を使った法がよい

2.モデルを使ってソリューションを得る

作家とアシスタントはどのように作業を分担すべきか

リカードの比較生産費理論
機会費用と、比較優位の話

どちらがよいかは能力と賃金の相対的な比による

作家の原稿料を x
アシスタントの賃金を y
データ収集を作家がした場合は資料収集にかかる時間を 1
アシスタントが行うのにかかる時間を t
とすると、作家がデータ収集した方がいいかどうかの判断のための方程式は
x/y > t

インドへのアウトソーシングが利益を生む理由

インドのデータ処理の方が速く、大量のデータを回線越しで一瞬で送れる
水平分散方式の作業分担

リカードの比較生産費理論
問題となるのは比較生産費
絶対優位は適切な基準ではない

所要時間で表示されたコストは絶対生産費と呼ばれる
そして、絶対生産費が低いことを絶対優位をもつという
逆を絶対劣位にあるという

引きこもるな。誰にでも比較優位の分野がある。

多くの人が絶対優位を見て、相対的優位性を見ない
しかしみるべきは相対的優位性。
選択可能領域の傾きは人によってことなるから、比較優位は誰にでもある
リカードの理論
重要なのは比較優位であり、誰もが何かの部門において比較優位を持っている。それを見いだしてそれに特化すれば、現状を改善できる
2011/05/12 12:40:33 189 まで

2011/05/13 11:38:35 超勉強法

無責任な精神論に惑わされるな

現実生活における第二の誤りは目標の立て方
目標は、何かになることではなく、まずは事態を改善することだ
可能領域の拡大は容易ではない
精神力があれば素手でも戦車に立ち向かえるなんてことはない
経済学の命題で、正しくかつ自明なものはあるか?
サミュエルソン
ある
それこそが、リカードの比較生産費の理論

3.学者はモデルで考えている

モデルとは何か

最初にモデル思考を確立し、成功したのは物理学
モデルの具体的なかたちは分野によりことなる
ただし、
###現実を抽象化し、重要な要素の相互関係を明らかにするという点では全て同じ
学問とはモデルの追求であり、知識の追求ではない
本来はモデル思考の訓練であり、知識の習得ではない
学問の論争はモデルのただしさを巡って行われる

筋道立てて考えるにはモデルが必要

モデルを使うことの効用
1. モデルは現実を理解するための道具である。単なる相関関係はかならずしも因果関係を意味しない。相関関係と因果関係の区別はきわめて重要である。これはモデルがないとできない。
2.モデルを用いれば予測ができる。いままで存在しなかったものの発見を可能にした。
3.整合的な思考ができる
一貫性のある主張をするためにモデルは不可欠だ。
モデルがないとその場その場のアドホックな思いつきで主張がなされ、支離滅裂になる
矛盾する目的を排除することができる
4.モデルを明確化すれば、どのような指標をみればよいかはっきりする。

モデルは、現実を単純化している

目的を実現させるためには、モデルが操作可能でなければならない。
条件設定を変化させた時に結果がどう変わるかを予測できなければならない
モデルが操作可能であるためには、現実を単純化し、抽象化する必要がある

単純化、抽象化こそが重要であり、何を本質なものとして取り出すかが重要
具体的な事象の観察→何が本質がわからない
モデルを使用→本質的な点だけを抜き出しているので、それまで分からなかった物事の本質がわかる
単純化とは、現実に存在するが重要でないと考えるものを捨象するから現実そのものではない
ニュートン力学は、摩擦のない世界を想定しているが、現実は違う
しかし、摩擦のある世界だと複雑すぎて扱えなくなる
ゆえにまずは摩擦のない世界から物体の運動を記述し、それからあとで、摩擦を取り入れたモデルを作って結論を修正するのだ

単純化を拒絶すれば科学の進歩はない

実務に慣れた人ほど、モデルは現実とは違うという反応をする

ファイナンス理論
モリジア=ミラーのモデル
企業価値は、資金調達の手段とは無関係であると結論
4.知識からモデルへ

ずっと昔、知識は力だった

[ ]Google時代の情報整理術
知識が経済的価値を持つ時代がこれからくる、というのは時代錯誤
知識が力となったのはそれが手に入らなかったから。それは今は昔のこと。
知識と考え方は異なる
その違い
知識、リテラシー
→物知りになること
一方
モデル思考の能力は筋道を立てて整合的に考えることができる能力である
リテラシーを問う問題
→…とはどういう意味か説明せよ
モデル思考を試す問題
→…だとすれば、どうなるか?、や、…はどのように評価されるか?、となる
###問題解決のために基本的な役割を果たすのは、考え方であって、リテラシーではない

知識は簡単に手に入るようになった

知識の価値は落ちた
持っていても意味がないのではなく、簡単に手に入るゆえに経済的な価値が落ちた
知識は必要だが十分ではない
リテラシーだけではソリューションはえられない

これまではリテラシーが重視されてきた

これまでの学校では重視
希少だったから。
知識と能力の相関性。
試験を行う側の理由。
試験に持ち込み不可があるのは知識を試しているから。
コピペだめも同様。

モデル思考をできない人が多い

結果、目的を取り違えたり、整合的でない目的を追求する
企業の目的を聞いた時、
従業員福祉、社会貢献を答える経営者
→誤り

企業の目的は企業価値の最大化
→福祉向上、社会貢献はその手段のひとつであって目的ではない
:双方向だと思う。

モデルなしの強気戦略

[ ]市場リスク 暴落は必然か

どうすれば、モデル思考を習得できるか

モデル思考を獲得する第一の方法
いずれかの科学を勉強することだ
科学はモデル思考をしているものだから。

経済学もそのひとつ。もちろん物理学も。
必要なのは方法論。知識ではない。
教科書に学ぶ
[ ]経済学 サミュエルソン
[ ]コーポレート・ファイナンス ブリーリー=マイヤーズ
第二の方法
ケースメソッド
ビジネスに関連する実際の具体的な事例を取り上げて、そこからほかのケースでも用いうる普遍的な法則を見出そうという方法。
ただし、有能な教師が必要。

問題を常に意識すること

第三の方法
問題発見を常に意識すること
モデル思考を行うにはまず問題を明確にすることが重要

第6章 勉強は楽しく面白い

1. 好奇心こそが勉強の牽引力

勉強への欲求は人間の本質

人間だけが弱肉強食の序列から例外となっている
自然界で人間だけが勉強によって進歩する
人間の人生のきわめて大きな部分を勉強が占める
→人間にとってそれだけ重要ということは、それを行うことに強いインセンティブが与えられているはずである

楽しさを教えることこそ教師の役割

それを果たさない教師が多くいることは問題
それは、彼等自身が勉強の楽しさを知らないからだろう。
教えることが好きとは、知識を学生に与えたいからではなく、自分が教えている内容はこんなに面白いのだと学生に伝えたいからというほうがよい。

恵まれすぎた世代の悲劇

勉強を楽しくないと考えるもうひとつの理由、勉強を制約されなくなってしまったから。
経済的な制約はなくなり、勉強をしたいけどできないといったことがなくなった
→勉強を強制されるように
→楽しくなくなった
→自らモチベーションを湧き起こすことを起こしにくい環境に

2. 勉強はどれだけ楽しいか

楽しいから勉強した人々

成果を期待して行う投資としての勉強ではなく、楽しいから行う消費としての勉強
→退職した後も勉強を続ける人がいる理由

外国語を勉強する楽しみ

詩が読める
外国語の勉強はどんなに歳をとってもできる
:好奇心があれば

3.どうすれば勉強を面白いと思えるようになるか

子供に勉強をさせたいなら、顕微鏡を買ってあげよう

好奇心が勉強の基本要因なのだから子供に勉強させたい親は子供の好奇心を育てればよい
×塾通い
×テレビ→寝る

知識が蓄積されれば好奇心が高まる

知識がないゆえに千載一遇のチャンスを有効に使えないことだってある

知識は実用目的にも役立つ

知識が新しい発見を促す
発見は準備したものにのみ与えられる
###簡単に手に入るようになったというだけであり、知識が重要な役割を果たしていることに変わりはない
→ゆえに多くの知識を持つ人ほどより多くの知識を求める
2011/05/13 12:41:36 233 まで。

2011/05/16 11:47:53 超勉強法

第7章 勉強社会が未来を開く

1. 勉強で遅れをとる日本

受験熱は衰えないが…

お手軽勉強法に逃げ、武器としての勉強をしなくなった

危機的レベルまで減少した日本人留学生
日本人は学術論文数で中国に抜かれた

インパクトの高い論文数でも同様の傾向

大学ランキングでも中国に抜かれた

中国の成長と日本の地盤沈下
これからの時代、東京大学以外の卒業生は大企業の採用担当者に素通りされ無名の会社に就職し、仕事をしながら猛勉強して新たなシグナルを獲得し、
やっと大企業に就職できるということが起こりうる

そうならないのは、日本が国際化していないから

受験と留学で過熱する韓国

プレップスクール

日本人はなぜ勉強しなくなったのか

ゆとり教育
日本人学生が勉強の意欲そのものを失った

日本では勉強が正当に評価されない

海外ではMBA取得をすることによるインセンティブがある
日本はない

2. 高度サービス産業への展開が不可欠

脱工業化した国が豊かになった
経済学停滞と専門家教育の遅れの悪循環

付加価値の高いサービス産業は、高度な知的活動をベースにしたもの。その発展には人材の質が重要。
→高等教育で養成する必要がある
高度専門教育と新規産業との間によい循環を起こす

悪循環を断ち切る必要がある

3.塾を開きたい

教育こそが未来を開く

日本がていた停滞から脱却するためには新しい産業が必要。
→それには人材が不可欠
生涯教育こそ活力の源泉

江戸時代の自由な私塾を再現したい

鳴滝塾、松下村塾、適塾
その頃に比べると日本の学校は制度化されすぎた
→膠着化した

塾なら教えたいことを教えられる

シグナルは与えられないが、大事なのは中身。

日本を変えるのは政治家ではない

###志のある教師のいる塾なのではないか
:一般企業に働く志ある社会人の仕事だと思う。その人がさらに塾も開けるなら言うことはない。
###日本に偉大な政治家は現れないし、現れなくてよい。
2011/05/16 12:11:44 読了