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私は貝になりたい 【10点】

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あらすじ

高知の漁港で理髪店を営む清水豊松は、愛する妻・房江と一人息子の健一とともにつましくも温かな家庭を築いていた。そんな彼の元にもついに赤紙が届き、中部軍の部隊へと送られる。やがて終戦を迎え、ようやく家族との再会を果たした豊松だったが、2人目の子どもを授かった矢先、今度はMPに捕らえられてしまう。容疑は従軍中の捕虜殺害。絶対服従の上官命令に従っただけの豊松は無実を主張するが、非情な判決が下される。

感想

主人公豊松を演じた中居正広くんは好演しているし、よい作品だと思う。戦争は絶対起こすべきではないという気持ちを強めることはできた。だが、主人公豊松にはまったく共感できなかった。そのための作品の評価としては10点。私が主人公に共感できなかったポイントは次の2点だ。

  1. 主人公豊松の死に際のあまりにもネガティブな心情(現世では、いいことがなかった、生まれ変わったら、海の底で静かに暮らす貝になりたい)にまったく共感をもてなかった。
  2. 東京裁判のシーン、米裁判官が主人公豊松に「従軍中の捕虜を殺害しようとした際、自らも憎いと思って上官の命令に従ったのではないのか?自分の意思はないのか?」と問い、主人公豊松は「二等兵にとって上官の命令は絶対、天皇陛下からの命令と同じ」と回答する。裁判官たちはその回答に嘲笑する。私はむしろこの米裁判官側の考えに共感してしまった。私は自らの行動の責任は行動の主体たる本人が取るべきであり、そこに他者の意向は関係しないという考え。主人公豊松の回答からは外部要因思考、他力本願な日本人的発想が垣間見え、不快に感じてしまった。