昨日、鳩山首相が辞任しましたが、鳩山元首相から私が学んだリーダーとしてやってはならないことを3点ほど記したいと思います。
1. 日和見
鳩山元首相は、09年11月に初来日したオバマ大統領が、普天間移設に関して現行案の実現を要求した際、「Trust me.」と発言したにも関わらず、すぐに見直し方針を変えない意向を表明しました。これにより米から日本は大きな不信感を抱かれることになりました。この普天間の問題が最たるものでしたが、鳩山首相はあちらこちらで発言内容に一貫性がありませんでした。日和見な態度は人の信頼を損ないます。組織のリーダーたるもの信頼が第一です。リーダーたるもの日和見な態度は決してとってはなりません。
2. 不勉強
これも普天間問題から言えます。普天間移設に関して、鳩山元首相は、「最低でも県外の方向で積極的に行動したい」と発言しました。先の政権ですでに移設先については日米の間で合意が得られていましたので、沖縄の住民の皆さんからしてみれば、一度はあきらめた県外移設を実現できるかもしれないと期待が高まるのは当然のことだったと思います。しかし、国防の観点から考えたら、沖縄移設が難しいことは誰の目にもあきらかなことです。果たして、検討の結果は現行案。その理由を説明するに元首相は「県外というのは自分の個人的な意見、不勉強でご迷惑をかけて申し訳ない」というわけなのですから、もはや救いようのないことです。ときにリーダーたるもの朝令暮改があってもよいと私は思っています。しかし、改めるならば早くしなければなりません。それは、自分が正しくないかもしれないと疑う心をもち勉強することでできるのだと思います。リーダーたるもの不勉強ではだめなのです。
3. ごまかし
子供手当て政策については、良い政策だという人もいますが、私は反対の意見です。なぜなら、この政策は朝三暮四のごまかし政策だからです。10年度予算の概算要求は過去最大の95兆円、国債発行額は44兆円です。すでに身動きのとれない状態にあるわけです。そして、子供手当ての今後の財源については今後の目処がついていない状態です。つまり、この財源はどこかから持ってこなければならないわけです。一時的に子供手当てをもらって喜んだとしても、結局は財源確保のためにどこかからお金はとられることにわけです。その負担は国民が背負うことになるものです。これこそ朝三暮四、そのものです。リーダーたるもの目先のごまかしで人の気をつるようなことをしてはなりません。