私はデキビジという番組を知らなかったのですが、私の twitter の TL*1 を追っていたら、
その番組での勝間和代氏とひろゆき氏のやりとりに対する意見が多々目についたので、実際、どのような内容だったのか観てみたくなりました。
実際、観てみると、とてもその内容は正視に絶える内容ではなかったため、3分ほどでみるのをやめてしまいました。
時をおいて
デキビジ 勝間和代 VS ひろゆき を文字におこしてみる - さかなの目
という Post があったためそちらを、拝読させていただきました。
私の感想を先に書いておくと、勝間和代氏もひろゆき氏もどっちもどっちだということです。
勝間氏はある程度相手に合わせる柔軟性が足らず、
ひろゆき氏は相手の話の意図を斟酌しようという姿勢に欠けている、
というように思いました。
結果として、勝間氏は、議論の主題がなんであるかを見失って話がどんどん狭いい各論にむかっていき、ひろゆき氏は、主題の理解には努めないがゆえに、その各論の揚げ足取りをしているように私には見えました。
そもそものところでいうとデキビジという番組は、
"デキるビジネスパーソンを目指すデキビジのための一歩進んだ経済情報番組"
というキャッチフレーズを謳っているようですが、今回のやり取りをみたかぎり、私にはとても経済情報番組というようには思えませんでした。
以下、番組で話されていた「ネットの匿名性は是か、非か?」/「若者への起業促進は必要なのか?」/「国民幸福度」の 3 つの議論についての私なりの意見をまとめておきます。
ネットの匿名性は是か、非か?
このやりとりに関しては、本当の主題は「ネットの健全性を保つためにはどうしたらよいのか?」にすべきだったのではないでしょうか?
「ネットの匿名性」というのはその中の各論だと思うので何故それに言及して議論しなければならなかったのか、私には疑問です。ゲストがひろゆき氏だからでしょうか??
そうしたら「ネットの匿名性」というのは、「ネットの健全性を保つ」ための一案に過ぎないわけですから、「ネットの匿名性」という勝間氏の案が通らなければならない道理はないわけです。その是非をここで問うのもナンセンスで、他の良案があればそれを問えばよかったと思うのです。
また、無理やり経済学的なコストの話につなげていましたが、どちらかというと心理学的な話で、実名投稿を義務化することで、ネットの健全性を保つ(誹謗中傷の抑止)材料になるかもしれないという話しだったのだと思います。
ひろゆき氏の場合は IP アドレスがトレーサブルであることに執着していたように思いますが、あくまでそれは一つの事実だというだけの話で、主題を「ネットの健全性を保つにはどうしたらいいか?」と斟酌することができたなら、話にもうすこし発展がみられたのではないかと思います。
お互い、もう少し話を前向きにする努力をしてもらいたかったものです。
若者への起業促進はひつようなのか?
こちらの場合、本当の主題にすべきは、「日本の成長を活性化させるために何ができるか?」だったのではないのかと思われます。
若者の企業というのもまたその中の各論なわけで、そこで禅問答しても致し方ないわけです。
経済の番組を謳うのであれば、例えば、安定志向の若者が増えることによって「日本の成長を活性化させる」上での弊害などを論じてもらいたかったものです。
国民幸福度
ここにいたっては、何故、幸福論がでてきたのかが、全く私には理解できません。
昨今、GDP(国内総生産)では捉えきれない豊かさや成長を計測する新たな指標として、政府が「幸福度」指標の導入を検討していますが、そのことに関連してだったのでしょうか…。
この「幸福度」指標については、賛否両論あるところなので、経済情報番組として話すのであれば、幸福の経済学について議論してもらいたかったな、というのが個人的な意見です。
*1:タイムライン