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確実なのは OS が主役の時代は終わったということ

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このエントリーをはてなブックマークに追加Windowsの時代は終わったのか? (マイコミ新書)  プロローグにあるとおり、”MS-DOS以前からWindows7まで使い続けてきた筆者がWindows OSというデファクトスタンダードの地位を得たOSの歴史を紐解き、今後の展望を予想”した書籍。

最初に言ってしまいますが、

本書を私は良書だとは思いませんでした。
というのも、”Windows OSというデファクトスタンダードの地位を得たOSの歴史を紐解き”の部分が冗長すぎ、”今後の展望”という本書の核心とするべきところの内容が薄く、しかも目新しいところもなかったためです。

次に、私が、本書を読むにあたって書いてあることを期待していたのは、今後の IT の展望だったので、本書における該当部分を3点、書きだしておこうと思います。

1. OS が主役の時代は終わった。
今後はアプリケーションが主役の時代。

  • コンシューマーサイド:
    ハードウェアスペックの目覚しい向上により、クラウドコンピューティング(SaaS、PaaSに代表される)が台頭してきた結果、やりたいことはインターネットのあちら側でできるようになってしまったため、クライアントの OS は何でもよくなってきている。
  • 開発者サイド:
    OSの開発に何百人という社員を割り当てるというスタイルは寂れ、Webアプリケーションなどバックグランドのソフトウェア開発に割かれるようになる。OS はそのWebアプリケーションなどバックグランドのソフトウェアを動作させる上でこれまで以上にリッチなハードウェア構成をサポートするOSになっていく。

2. Windows OS はしばらくなくならない。
パーソナルパソコンが世に残っている限りは、Windows OS がなくなることはないが、Webアプリケーション、Web OSの台頭は特定のOSを選択する理由をなくし、スマートフォンやタブレット型コンピュータの存在がよりOSを希薄にしていく。

3. Microsoft の今後がどうなるかはわからない。
強いてあげるならば、Xbox 360 向けのゲーム向けデバイス Kinect の試みといっている。ただし、Kinect で得られるのは、あくまで新しい使い方の下地にすぎない。コンシューマー向けOSは衰退期に入ったことは明らかであるから新機軸の生み出しがなければMicrosoftがアーリーアダプター的に活躍する見込みは薄い。

最後に、私の意見を書いておこうと思います。

以上から、OS が主役の時代は終わり、アプリケーションの時代になったということなのですが、、、、正直、それは現在、自明のことだったので、もうすこし本書には穿った未来の予想を書いて欲しかったと思いました。パーソナルコンピューターの代替となるデバイス(モバイル、タブレット端末)についてや、開発者の側に起こる変化など、もっと触れられたことがあったように思います。

例えば、開発者の側に起こる変化でいえば、Web アプリケーションの開発者サイドにもクラウドの影響があります。
AWS などを使ってみると、切に感じるのは、ああいったものがビジネス上で使われることが一般的*1になってくると、もはや、インフラのエンジニアを個別の企業で抱える必要はなくなります。
全員がプログラマーになればよいという単純なものでもない*2ので、あぶれた人材の淘汰が進むことになるります。うかうか枕を高くして眠れないというのが、開発者側の昨今なのではないかなぁと思っています。
一エンジニアとしては エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出ように書いてあったようなことを実践していけばよいとは思っていますが、そういったエンジニアの生き方に対するヒントに本書が大してならなかった点が残念でなりません。

以降は、私の読書メモになります。

Windowsの時代は終わったのか? (マイコミ新書)

Windowsの時代は終わったのか? (マイコミ新書)

2011/06/23 12:22:45 Windowsの時代はもうおわったのか?

プロローグ

2011 Windows OS 誕生 27年
一時期 90%を超えるシェアも 201105 には88%
たった2%とみるか、2%もとみるか?
ビルゲイツ 2000 CEO →スティーブ・バルマーに
2008以降は会長職に留まりつつも実質的に引退
Windows8の開発
スカイプの買収
CSA、主席ソフトウェア設計者
レイ・オジー ロータスノーツの父 2010退社
他幹部も
MS-DOS以前からWindows7まで使い続けてきた筆者がWindows OSというデファクトスタンダードの地位を得たOSの歴史を紐解き、今後の展望を予想

第1章 コンピューターに必要不可欠なOSとは?

OSというきわめて重要なソフトウェア

OSがなければコンピュータを利用することは事実上できない
→OSがないコンピュータはただの箱

コンピューターとOSの不可欠な関係

コンピューター、広義では計算機
→手動型デジタル計算機がルーツ
歴史の話
8ビットコンピューターにOSと呼べるものは搭載されておらず、ROMに書き込まれたBASICが起動する仕組みだった

コンピューターを使いこなすためにはハードウェアを制御するため、マシン語というCPUが直接理解できるプログラム言語を駆使する必要があった

OSが担う3つの役割とは?

1.ハードウェアの抽象化
2.利用効率の向上
3.リソースの管理
ハードウェアの抽象化

すべてのコンピューターが画一的なパーツ構成を用いているわけではない
OSの設計によってことなるが、全体からCPUに依存する部分を切り出し、異なるハードウェアへの移植性を高めるため、HAL という抽象レイヤーを実装するケースもある
HALとは【Hardware Abstraction Layer】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典

分野 :Windows
アプリケーションソフトとハードウェアの間に入り、ハードウェアごとの振る舞いの違いを吸収するソフトウェアのこと。Windows NTやDirectXなどで使われる概念である。Windows NTは複数の種類のマイクロプロセッサに対応しているが、これらプロセッサの振る舞いの違いはHALが吸収しているため、アプリケーションソフトの製作者はその差を気にすることなく開発を行うことができる。



OSの心臓部となるカーネルがCPUにアクセスする際に相違点をOS側で吸収するための仕組み
デバイスドライバー、グラフィックボード、GPUのデバイスドライバー
APIの提供
複雑な操作をできるだけ簡素化
ソフトウェアに対する共通の窓口

ユーザーの使い勝手を向上させる仕組み

リソース管理→プロセス管理
マルチタスク
メモリ管理
→OSはアプリケーションが必要とするメモリーを必要に応じて一部分割り当て、アプリケーション終了後は不要となったメモリーを再利用するために解放
利用効率の向上
実行中のアプリケーションに同じリソースを均等に割り振るのは非効率

ファイルシステムの管理もOSの仕事

種類により向き不向き
役割
OSが使用するデータやユーザーが作成したデータをファイルというイメージとして提供する機能
ディレクトリに代表されるファイルシステムの構造を提供する機能
HDDなどの記憶装置上にデータを配置し、その場所を管理する機能

コンピューターとユーザーをつなぐ環境づくり

ユーザーインターフェイス UI
CUIとGUI、WUI

第2章 OSの歴史はIT業界の進化過程そのもの
ハードに付随するソフトの一種として出発

その発端 1950
計算機のハードウェア専用
OSの原型
メインフレームとして開発された System/360用のOS、OS/360
PCP 1966
MFT 1967
マルティクス Multics
MIT AT&T GE
60年代のOSは、さまざまな機能強化を伴いつつも、まだハードウェアがあってこそ初めて存在意義を認められるソフトウェアの一種に過ぎなかった
2011/06/23 13:00:57 40まで 120 目標


2011/06/24 11:41:57 Windowsの時代は終わったのか?

メインフレームにおける過渡期の主役はUNIX

1970 パーソナルコンピューターの黎明期
かつ、メインフレームやミニコンピューターに関しては過渡期
UNICS
ケン・トンプソン
デニス・リッチー
C言語

Window System の誕生

アラン・ケイ
アルトOS

Dynabook
アルト
Smalltalk
↓3つがあいまって
GUI化が進んでいった

パーソナルコンピューターの時代

80年代
アタリ400、コモドール64、ZXスペクトラム
MS-DOSの存在
エプソンチェック
1985 最初のWindows OSである、Windows 1.0

Macintoshという潮流

Windows のライバルの存在は軽んじない
MacintoshのOS名はただのSystem

本著ではMacOS で統一
1983 Lisa OS

アルトOS+Smalltalkで実装された多くの技術をベースに
スティーブ・ジョブスの解任劇
↓NeXT設立
ネクストキューブ
オブジェクト指向とマルチタスクを備えたOS
→NEXTSTEP

ついに主役の座に躍り出たOS

90年代
Windows 95
MacOS 7.0
Linux
初期 Slackware
本来、Linux→OSの核となるカーネル部分を指し、コマンドやGUI環境などをワンセットにしたものをLinux Distribution Redhat
RPM
Linux カーネルのクオリティが向上することで、従来のミニコンピューターなどがになっていた役割を安価なパーソナルコンピューターとLinuxで代用できるようになり始めたのはこの頃

Linux バブル
90年代 Apple受難の時代
MacOS 次世代候補
Solaris 、 NEXTSTEP 、Windows NT
→最終的には NEXTSTEP
90年代のOSの存在はハードウェアありきの脇役の立場から、主役の立場へ

どのコンピューターを選ぶか、の主軸からどのOSを使うかに移り変わっていた。

3大勢力による激しいシェア争い

2000年以降のOS
Windows
MacOS
Linux
に集約される
2001 MacOS X
ネクスト社は買収され、スティーブ・ジョブスが再度、Appleに復活する
↓MacOS用のアプリケーションがMacOS Xでも動作する様に開発
Carbon , Aqua
他のOS
BeOS, OSS 版 HAIKU
Embedded OS の存在
→携帯電話、PDA

iOS、Android
→触っていて楽しくなるもの

第3章 GUIの世界へ移行したMicrosoft
MS-DOS からWindowsへ

ハンガリー出身
チャールズ・シモニー
↓MicrosoftをBASICやOSに強いソフトウェア会社からアプリケーションと
いう分野に拡充させた
同氏が持つ知識や経験が大きく寄与
1981
Macintosh向けに一部のソフトウェア開発をAppleがMicrosoftに依頼
↓開発プロジェクト
Windows OSの祖となるインターフェイスマネージャー
↑刺激
VisiCorp, VisiOn

Windows1.0 はOSか?

OSというよりシェル
Windows Systemも簡易的
↓惨憺たる結果
1980年代 GUI採用OSが必要なユーザーはMacintoshを選んだ
#余談
当時話題を呼んだのが、スティーブ・バルマーのテレビCM
モンキーダンス 25周年イベントで踊り狂う同氏を連想させる

多くの技術を取り込んだWindows2.0

カスケードWindow System
EMSメモリーの利用 →640KBの壁を取り除いた
多くのアプリケーションが動作するように
↓より多くのメモリを消費するように
CPU 80286
1986 改良を重ねると同時に複数のバージョンに分けられた
Windows /386 2.1
メモリ管理の変更
→VxD や VMM といった新技術の採用
↓商業的な成功は収めなかった
ビルゲイツ
We believe OS/2 is the platform for the 90's.
→Microsoftの社内にも強くプッシュする空気が薄まっていた

タイミングを逸したOS/2

IBMとMicrosoftで共同開発されたMS-DOSの後継OS
2011/06/24 12:35:17 93 まで 150 目標


2011/06/24 11:41:57 Windowsの時代は終わったのか?

メインフレームにおける過渡期の主役はUNIX

1970 パーソナルコンピューターの黎明期
かつ、メインフレームやミニコンピューターに関しては過渡期
UNICS
ケン・トンプソン
デニス・リッチー
C言語

Window System の誕生

アラン・ケイ
アルトOS

Dynabook
アルト
Smalltalk
↓3つがあいまって
GUI化が進んでいった

パーソナルコンピューターの時代

80年代
アタリ400、コモドール64、ZXスペクトラム
MS-DOSの存在
エプソンチェック
1985 最初のWindows OSである、Windows 1.0

Macintoshという潮流

Windows のライバルの存在は軽んじない
MacintoshのOS名はただのSystem

本著ではMacOS で統一
1983 Lisa OS

アルトOS+Smalltalkで実装された多くの技術をベースに
スティーブ・ジョブスの解任劇
↓NeXT設立
ネクストキューブ
オブジェクト指向とマルチタスクを備えたOS
→NEXTSTEP

ついに主役の座に躍り出たOS

90年代
Windows 95
MacOS 7.0
Linux
初期 Slackware
本来、Linux→OSの核となるカーネル部分を指し、コマンドやGUI環境などをワンセットにしたものをLinux Distribution Redhat
RPM
Linux カーネルのクオリティが向上することで、従来のミニコンピューターなどがになっていた役割を安価なパーソナルコンピューターとLinuxで代用できるようになり始めたのはこの頃

Linux バブル
90年代 Apple受難の時代
MacOS 次世代候補
Solaris 、 NEXTSTEP 、Windows NT
→最終的には NEXTSTEP
90年代のOSの存在はハードウェアありきの脇役の立場から、主役の立場へ

どのコンピューターを選ぶか、の主軸からどのOSを使うかに移り変わっていた。

3大勢力による激しいシェア争い

2000年以降のOS
Windows
MacOS
Linux
に集約される
2001 MacOS X
ネクスト社は買収され、スティーブ・ジョブスが再度、Appleに復活する
↓MacOS用のアプリケーションがMacOS Xでも動作する様に開発
Carbon , Aqua
他のOS
BeOS, OSS 版 HAIKU
Embedded OS の存在
→携帯電話、PDA

iOS、Android
→触っていて楽しくなるもの

第3章 GUIの世界へ移行したMicrosoft
MS-DOS からWindowsへ

ハンガリー出身
チャールズ・シモニー
↓MicrosoftをBASICやOSに強いソフトウェア会社からアプリケーションと
いう分野に拡充させた
同氏が持つ知識や経験が大きく寄与
1981
Macintosh向けに一部のソフトウェア開発をAppleがMicrosoftに依頼
↓開発プロジェクト
Windows OSの祖となるインターフェイスマネージャー
↑刺激
VisiCorp, VisiOn

Windows1.0 はOSか?

OSというよりシェル
Windows Systemも簡易的
↓惨憺たる結果
1980年代 GUI採用OSが必要なユーザーはMacintoshを選んだ
#余談
当時話題を呼んだのが、スティーブ・バルマーのテレビCM
モンキーダンス 25周年イベントで踊り狂う同氏を連想させる

多くの技術を取り込んだWindows2.0

カスケードWindow System
EMSメモリーの利用 →640KBの壁を取り除いた
多くのアプリケーションが動作するように
↓より多くのメモリを消費するように
CPU 80286
1986 改良を重ねると同時に複数のバージョンに分けられた
Windows /386 2.1
メモリ管理の変更
→VxD や VMM といった新技術の採用
↓商業的な成功は収めなかった
ビルゲイツ
We believe OS/2 is the platform for the 90's.
→Microsoftの社内にも強くプッシュする空気が薄まっていた

タイミングを逸したOS/2

IBMとMicrosoftで共同開発されたMS-DOSの後継OS
2011/06/24 12:35:17 93 まで 150 目標


2011/06/27 11:58:15 Windowsの時代は終わったのか?

真のOSとなるWindows3.0

1990
XPまで使われた描画管理技術GDI

日本では400万本を売り上げたWindows3.1

1992

GUIの刷新により大ブレイクしたWindows95

カイロプロジェクトと、シカゴプロジェクト
↓シカゴがのちのWindows95
199312 Microsoft PDCで初お披露目

ロングファイルネーム
プラグアンドプレイ
32bit化

パソコン通信という選択が及ぼしたもの
コンシューマーOSとして確立したWindows98

アクティブデスクトップ
→シェルであるエクスプローラーが管理するデスクトップとウエブ機能を統合することで、インターネットへのシームレスなアクセスと自動的な情報取得を実現

USBデバイスの採用

16bit OSの最後を飾るWindows Me

当時のMicrosoftはポピュリズムに寄り添い、自身の技術を前面に押し出すことができず、迷走とも言えるOSを生み出してしまった

ムービーメーカー
Windows media Player 7
IE5.5
ホームネットワークウィザード
WIA

第4章 32bit化で躍進するWindows OS

Windows NTは企業向けラインナップ

デヴィッド・カトラー DEC出身
カーネル領域とアプリケーション領域を分離して管理するというアイデアをOSに盛り込めたのは同氏の持つ多大な能力が生み出した効果

コンシューマー化したWindows2000

企業向けであると同時にコンシューマー向けとして。

NTFS
Direct X
USB
ACPI

カイロプロジェクトの停滞から生まれたWindows95と同じく場つなぎ的に登場したOS

当時のMicrosoftは、95系とNT系、コンシューマー系と企業系の統合を考えていた
↓しかし
カーネルの統合はWindows2000の成功で破棄されてしまう
↓そのため
NT系を主軸にしてWindows2000というコンシューマー、企業両者向けの顔を持ったOSを作り上げた

中興の祖となったWindows XP

20011116 β版を経て、Windows XP
コンシューマー向けの Home Edition
企業向けのProfessional Edition
↓XPにおいて
コンシューマーOSのスタイルが確立された

2004年頃にはハードウェアの進化により大きな問題は解消し、長過ぎた春に突入する

Windows XPのあまりに長過ぎた春

タブレットXP
→コンピュータの操作に不慣れなユーザーでも操作できる点は評価すべきだが、商業的な成功には結びついていない
→iPadを踏まえるとOSに機能を追加するのではなく抜本的な改良が必要だった

Windows8にはタブレットPC向けの機能

2003年→ XP 64bit版
↓ハイスペックなハードウェアが高価だった
普及に至らず

セキュリティーの話

2011/06/27 12:39:30 154 まで 213 目標

2011/06/28 11:45:58 Windowsの時代は終わったのか?
Trustworthy Computing という目標を掲げた
NGSCB プロジェクト
長きに渡るコンピュータの標準OSとなってしまったことが
↓生んだ
サポート体制への歪み
サポートフェーズ、定めた5年を延長5年
→Windows XP Proffesional /Home それぞれ 201404 までの延長サポートになってしまった

次世代OSの登場タイミングも遅らせた
→2006 に登場したVistaの商業的な成功も阻む要因になってしまった

ブラッコムとロングホーン

ブラッコム→XP後継を目していた
→求めるシステム要件が高過ぎた
ロングホーン→のちにVistaに
WinFSも遅々として進まず
ロングホーン、ブラッコムで培った技術
↓Windows Vistaをベースに
Windows7に引き継がれた

Windows Vistaは失敗作か?

VistaはXPに対するマイナーアップグレードの位置づけ
Windows Aero→新UI
スペック問題
→快適動作には当時のハードウェアはスペック不足
コンピュータのスペックとOSそのものの未完成という問題を孕んでいた
WRP
Windows ディフェンダー
↓有益ながら邪魔な存在に
XP時代の操作に慣れた人には
32bit、64bit双方を提供する初のOSに
商業的には恵まれず

そしてWindows7からWindows8へ

Windows7

Vistaから搭載した機能を拡充Windows XP より安定
→200910 から約一年で2億4000万本
→最速の販売ペース
↑集中
XP時代からのコンピュータの経年劣化
Vistaの不振
Windows8
201104時点でわかっていること
2012Q1頃のリリースを目指しているということ

第5章 OSからの脱却
過剰性能化するコンピュータとOS

ハードウェアの進化
それまで実現不可能だった技術を具現化する素晴らしい現象

現状、一般的な目的においてはオーバースペックになりつつある
→ネットブックが生まれた背景
OSも過剰性能化
→新技術を備えたハードウェアをサポートするためにカーネルが肥大化し、開発工程は長期化、開発者すら把握できないバグを潜ませる原因になった
脱線
筆者の持論
本来OSに付属するツールは必要最低限でよい
:マイクロカーネルの考え方
ハードウェアとOSの肥大化は万人が求めるものではない
↓行き先のなくなったハードウェアの進歩
仮想化により、新たな活用方法を見出されることになった

仮想化ソフトウェアで解決したオーバースペック問題

ベースとなる技術 1960年代 IBM
仮想化
コンピュータの動作をエミュレートするソフトウェアや仕組みを指す
→実装方法は多様
VMWare
VirtualBox

インターネットで変わったOSのあり方

OSのシェアを握るということ
→コンピュータまたはIT産業全体を握ることと同義
↑限定
ハードウェア中心から主軸がOSに移った過渡期まで
↓インターネットの存在が変えた
脱線:インターネットの歴史の話
OSよりもツールという層

もうひとつのWebブラウザ戦争

Netscape VS Internet Explorer
Windows98
WebブラウザとOSが融合
→独禁法の提訴も有名無実化した
Firefox
Chrome
Opera

WebブラウザとWebアプリケーションの進化

HTMLレンダリングエンジン
→Webブラウザの性能が顕著に現れる
どれが一番いいはない
それぞれに長短ある

今後の主流も予想付かず
キーはWebアプリケーションか?
メール、表計算、ワープロ、Web上で解決できる

RIA
RIAとは【Rich Internet Applications】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典

ユーザインターフェースにFlashやJavaアプレット、Ajaxなどを用いて、単純なHTMLで記述されたページよりも操作性や表現力に優れたWebアプリケーションのこと。
Webページを記述するHTMLは文字や静止画像を組み合わせて静的なページを記述することが目的で設計されたため、Webアプリケーションの操作性や表現力は通常のアプリケーションソフトから考えると大きく見劣りする。ページ遷移を伴う操作は動作が重く誤操作の原因ともなりやすい。
こうした状況を改善するため、WebブラウザにFlashなどで実装されたクライアントを読み込ませて実行させることにより、Webアプリケーションのメリットを活かしたまま操作性や表現力を向上させたアプリケーションが登場した。これがRIAである。



OSが担っていたプラットフォームの役割がWebブラウザに置き換わってきた
↓OSとデスクトップアプリケーションの雄であるMicrosoft
停滞期に

融合するOSとWebブラウザ

Webブラウザの重要性がOSと逆転
Chrome
HTML描画エンジンWebKit
Google V8 JavaScript Engine
GDD
Webブラウザをこれまで以上にリッチな環境に仕立て上げ、OSという垣根をなくそうという考えが透けて見える
Google ChromeOS
2011/06/28 12:39:25 206 まで 読了目標


2011/06/29 11:43:23 Windowsの時代は終わったのか?

クラウドコンピューティングという発想

コンピュータがInternetにつながっているのとは、異なる点

データの管理方法
従来
アプリケーションをHDDにインストール、そのうえで作成したデータもローカルディスクやNASに保存
クラウド
Internetのあちら側、ネットワークストレージ上のアプリケーションを実行し、データもネット上に保存
OSの意義を揺るがす存在としてのクラウドを語る

SaaS,PaaSが主流になるとOSの種類はどうでもよくなる

Windowsである必要はどこにもない

Windows Azureで次世代を生き残れるか?

ミドルウェア → Windows Azure AppFabric
DB →SQL Azure Database
↓全てを含めて
Azure Platform
Windows Azure Platform 製品情報



↓Microsoftは
Windows Azure Platform というクラウドサービスを提供することで自身の影響力を維持しようとしている
↓Visual Studio, SQL Server のノウハウ必要
自社製品による囲い込みを目指している
↑歴史を振り返れば繰り返されてきたプロセス
非難は筋違いという筆者の意見

OSのシェアの拡大→囲い込みが発生
↓メリットは
多くのユーザーが情報を共有できる
セキュリティーの懸念

漏洩が心配なデータは持ち出さない。クラウドには置かない。
→Microsoftの見解

これからは、そんなことを言ってはいられないことは、Microsoftもわかってはいるはず?

第6章 Windowsが不要になる日

シンクライアントは繰り返す…

MicrosoftのものはRDPを用いていた
Windows Fundamentals for Legacy PCs
90年代から始まったシンクライアントに対するアプローチは、過剰性能化するコンピュータとネットワークインフラの充実によって成長したサーバーとの連動性を高めた現在、再度注目を集める

タブレット型コンピューターとスマートフォンの台頭

モバイルはOSのバージョンで選ばない
:自動的にアップグレードされていくようにしているからだと思う。気にしないわけではない。

ハードウェアスペックやできることで選んでいる
一方のパソコン

Webアプリケーション化、特定のOSに依存しない

一定の性能、Webアプリケーションが動作するWebブラウザがあればよい

タブレット型コンピュータの台頭

従来のOSは好事家向けの存在に変わる

今後
OSの開発に何百人という社員を割り当てるというスタイルは寂れる

Webアプリケーションなどバックグランドのソフトウェア開発に割かれる
だが、今日明日のレベルでWindows OSが消えるわけではない
↓これまで以上のリッチなハードウェア構成を想定しそれらをサポートするOSに仕上げるつもりのようだ
完全にクライアントOSが消えるとは考えていない筆者の意見
→ラジオとテレビの棲み分け
コンピュータに対する用途と目的の多様化が加速すると予測
Web OSと、クライアント OSの二極化

概念化していくOS

コンピュータ=ソフトウェアの開発環境という図式は崩れ、作るための道具から使うための道具へ
既存のOSを中心に開発してきたベンダーは岐路
Appleは上手かった
iPod→iPod Touch→iPhone→iPad

コンピュータOSに依存しないビジネスモデルに辿り着いた
注目すべきはMicrosoftが現状をどのように認識し、次の一手をどのタイミングで打つかという点
過去の戦略
3E戦略 Embrace, Extend, Extension Microsoftに対する運動や議論
→FSF の反Windows7キャンペーンなど
Windows Azure
Microsoft Store
Windows Phone
Windows Marketplace for Mobile
→どれも軌道にのっているとはいいがたい
唯一筆者が注目
→Xbox 360 向けのゲーム向けデバイス Kinect

キラーアイテムとコンピュータの連動
→SDKの提供
→新しいコンピュータの使い方を提示できる可能性
↓ただし、Kinect で得られるのは
あくまで新しい使い方の下地

待つ猶予はあまりない
コンシューマー向けOSはラガード、衰退期に入ったことは明らか
↓新機軸の生み出しがなければ
Microsoftがアーリーアダプター的に活躍する見込みは薄い
パーソナルパソコンが世に残っている限りは、Windows OSがなくなることはないが、Webアプリケーション、Web OSの台頭は特定のOSを選択する理由をなくし、スマートフォンやタブレット型コンピュータの存在がよりOSを希薄にしていく

Windows OSに代表される単独のOSがもてはやされる時代はすでに終わってしまったのである

エピローグ

すでにコンピュータは家電化
→老若男女が自在にコンピュータを使えるということになる
:70歳以上になると自在な人は稀だと思われる、全世代が当たり前に使うのはあと10-20年後のように思う
2011/06/29 12:33:22 読了

Windowsの時代は終わったのか? (マイコミ新書)

Windowsの時代は終わったのか? (マイコミ新書)

*1:セキュリティーを理由に拒絶している人が現状は散見されますが、セキュリティーは結局、自分たちで守るものなので問題ないと私は思っています

*2:ITは労働集約型ではなく、知識集約型の産業であるため、頭数がいればよくまわるものではないため